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家をとられて税金も? 離婚時の財産分与と税の罠とは
2026/07/21

離婚で自宅を財産分与すると税金がかかる?マイホームの名義変更で注意したい譲渡所得税と贈与税
夫婦関係に終わりを告げるとき、問題になりやすいのが自宅の扱いです。
家族のために働き、長年ローンを返済してきたマイホーム。
しかし離婚による財産分与の結果、住み慣れた家を相手に渡すことになるケースがあります。
「自宅を手放すだけでもつらいのに、さらに税金までかかるの?」
このように驚かれる方は少なくありません。
離婚時の不動産の名義変更は、単なる家族間の手続きではありません。
タイミングや方法を間違えると、譲渡所得税や贈与税が発生する可能性があります。
この記事では、離婚によって自宅を財産分与する場合に注意したい税金、3,000万円特別控除、離婚前の名義変更リスクについてわかりやすく解説します。
離婚時に自宅を財産分与すると、譲渡所得税がかかることがある
離婚に伴って、自宅や土地を相手に渡すことがあります。
たとえば、次のようなケースです。
- 夫名義の自宅に、離婚後も妻と子どもが住み続ける
- 住宅ローンを夫が返済してきたが、財産分与で妻名義にする
- 夫婦共有名義の不動産を、どちらか一方の単独名義にする
- 自宅を売却せず、片方が住み続けるために名義変更する
このとき注意したいのが、分与した側に譲渡所得税がかかる可能性があるという点です。
国税庁は、離婚により土地や建物などを財産分与した場合、分与した人に譲渡所得の課税が行われると説明しています。また、その場合の収入金額は、財産分与した時の土地や建物の時価とされています。
つまり、離婚による財産分与であっても、税金の計算上は「時価で不動産を譲渡した」と考えられるのです。
なぜ「お金をもらっていない」のに税金がかかるのか
離婚で自宅を相手に渡した場合、実際にはお金を受け取っていないこともあります。
それなのに、なぜ税金がかかるのでしょうか。
理由は、税金の計算では、財産分与による不動産の移転を時価で譲渡したものとして扱うためです。
たとえば、次のようなケースを考えてみましょう。
- 自宅の取得費:3,000万円
- 財産分与時の時価:4,000万円
- 差額:1,000万円
この場合、実際に4,000万円を現金で受け取っていなくても、税金の計算上は4,000万円で譲渡したものとして扱われます。
その結果、取得費との差額である1,000万円が譲渡所得とされる可能性があります。
譲渡所得とは、簡単にいうと「不動産を譲渡したことで生じた利益」です。
通常の売却であれば、3,000万円で買った不動産を4,000万円で売れば、差額の1,000万円が利益になります。
離婚による財産分与でも、税務上はこれと似た考え方をします。
そのため、
- 自宅を買ったときよりも不動産価格が上がっている
- 土地の評価が上がっている
- 取得費が分からず、概算取得費で計算される
- 建物の減価償却により取得費が小さくなる
- 住宅ローンの残債と時価の差が大きい
といった場合には、譲渡所得が発生する可能性があります。
住宅ローンが残っていても税金がかかることがある
「まだ住宅ローンが残っているから、利益なんて出ていない」
そう考える方も多いですが、譲渡所得税の計算では注意が必要です。
譲渡所得は、基本的に次のように計算します。
譲渡所得 = 譲渡価額 − 取得費 − 譲渡費用
離婚による財産分与では、譲渡価額は原則として財産分与時の時価で考えます。
ここで重要なのは、住宅ローンの残債がそのまま取得費になるわけではないという点です。
たとえば、
- 財産分与時の時価:4,000万円
- 住宅ローン残債:2,500万円
- 取得費:3,000万円
という場合、税金の計算で見るべきなのは、ローン残債ではなく取得費です。
住宅ローンが残っていても、時価が取得費を上回っていれば、譲渡所得が発生する可能性があります。
特に彦根市や滋賀県内でも、駅周辺、利便性の高い住宅地、土地面積の大きい物件などでは、購入時期によっては取得時より価値が下がりにくいケースがあります。
離婚で不動産を分けるときは、感情面だけでなく、現在の時価・取得費・ローン残債・税金をセットで確認することが大切です。
マイホームの3,000万円特別控除を使える可能性がある
離婚で自宅を財産分与した場合でも、条件を満たせば税負担を大きく抑えられる可能性があります。
代表的な制度が、居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除です。
国税庁は、マイホームを売った場合、所有期間の長短に関係なく、一定の要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円まで控除できると説明しています。
この特例を使えると、譲渡所得が3,000万円以内であれば、結果的に譲渡所得税がかからない可能性があります。
たとえば、
- 自宅の取得費:3,000万円
- 財産分与時の時価:4,000万円
- 譲渡所得:1,000万円
このケースで3,000万円特別控除が使えれば、
1,000万円 − 3,000万円 = 課税対象なし
となる可能性があります。
もちろん、実際の計算では取得費、減価償却、譲渡費用、所有期間、住んでいた時期などを確認する必要があります。
3,000万円特別控除を使うなら「離婚後」が重要
ここで非常に重要なのが、名義変更のタイミングです。
3,000万円特別控除にはいくつかの要件があります。
その中に、売った相手が「親子や夫婦など特別の関係がある人」ではないこと、という要件があります。
国税庁は、マイホームの3,000万円特別控除の適用要件として、売った相手が親子や夫婦など特別の関係がある人ではないことを挙げています。
つまり、まだ婚姻中の夫婦間で自宅を譲渡した場合、原則としてこの特例は使いにくくなります。
そのため、離婚に伴う財産分与で3,000万円特別控除の適用を検討する場合は、
- 離婚成立
- 財産分与
- 名義変更
という順番が重要になります。
離婚後であれば、元夫婦は法律上の夫婦ではなくなります。
そのため、他の要件を満たせば、3,000万円特別控除を使える可能性があります。
反対に、離婚前にあわてて名義変更をしてしまうと、夫婦間の譲渡・贈与と見られ、特例が使えない、または別の税金問題が発生するおそれがあります。
離婚前の名義変更は贈与税にも注意
離婚前に自宅の名義を相手に変更すると、贈与税の問題が出てくることがあります。
たとえば、
- 離婚届を出す前に夫名義の家を妻名義にした
- 財産分与の取り決め前に不動産を移転した
- 住宅ローンや持分割合を整理しないまま名義だけ変えた
- 夫婦間で無償に近い形で不動産を渡した
このような場合、税務上は財産分与ではなく夫婦間の贈与と見られる可能性があります。
贈与と判断されると、不動産を受け取った側に贈与税がかかるリスクがあります。
贈与税は税率が高くなることがあり、不動産の評価額が大きい場合は負担も重くなります。
婚姻期間20年以上なら配偶者控除が使える場合もある
夫婦間の贈与には、一定の特例もあります。
婚姻期間が20年以上の夫婦間で、居住用不動産または居住用不動産を取得するための金銭を贈与した場合、一定の要件を満たせば、基礎控除110万円のほかに最高2,000万円まで控除できる「贈与税の配偶者控除」があります。
ただし、この制度を使うには要件があります。
主なポイントは次のとおりです。
- 婚姻期間が20年以上であること
- 居住用不動産またはその取得資金の贈与であること
- 贈与を受けた人が、贈与を受けた年の翌年3月15日までにその不動産に実際に住んでいること
- その後も引き続き住む見込みであること
- 贈与税の申告をすること
この配偶者控除が使える場合でも、「離婚時の財産分与」として整理した方がよいのか、「夫婦間贈与」として扱うのかは慎重な判断が必要です。
税金だけでなく、住宅ローン、登記、財産分与の公平性、将来の売却まで含めて検討する必要があります。
離婚時の自宅の財産分与でよくある失敗
離婚時の不動産分与では、次のような失敗がよく起こります。
- 税金を考えずに名義変更してしまう
- 離婚前に名義を変えてしまう
- 3,000万円特別控除を使えるか確認していない
- 住宅ローンの残債だけを見て判断している
- 不動産の時価を調べていない
- 取得費が分かる資料を探していない
- 共有名義のまま離婚してしまう
- 相手が住み続けるのにローン名義だけ自分のまま残る
- 売却するか、住み続けるかの判断を先延ばしにする
- 固定資産税や修繕費の負担者を決めていない
特に危険なのは、不動産の名義と住宅ローンの名義が一致しない状態です。
たとえば、自宅の名義は元妻に変更したのに、住宅ローンの債務者は元夫のままというケースがあります。
この場合、元夫は家に住んでいないにもかかわらず、ローン返済義務を負い続けることになります。
一方で、元妻が住み続ける場合でも、ローン滞納が起きれば金融機関との問題に発展する可能性があります。
不動産の財産分与では、単に「誰が住むか」だけでなく、次の点を整理することが大切です。
- 所有名義
- 住宅ローン名義
- 連帯保証人
- 固定資産税の負担
- 火災保険の契約者
- 将来売却する場合の同意
- 子どもが独立した後の扱い
- 売却益や売却損の分け方
離婚時に自宅を売却する選択肢もある
離婚後にどちらか一方が住み続ける方法もありますが、状況によっては自宅を売却して現金で分ける方がトラブルを避けやすい場合もあります。
自宅を売却するメリットは次のとおりです。
- 財産分与を現金で分けやすい
- 住宅ローンを完済できる可能性がある
- 名義やローンの問題を整理しやすい
- 離婚後の関係を引きずりにくい
- 固定資産税や修繕費の負担をなくせる
- 将来の売却時のトラブルを防ぎやすい
一方で、売却する場合には、
- 売却価格
- ローン残債
- 売却諸費用
- 譲渡所得税
- 3,000万円特別控除の適用可否
- 引っ越し時期
- 子どもの学校や生活環境
などを確認する必要があります。
彦根市で離婚に伴う自宅売却を検討する場合も、まずは現在の不動産価格を把握することが重要です。
彦根市内でも、駅近物件、戸建住宅、土地面積の広い住宅、築年数の浅い家、空き家状態の物件などで売却戦略は変わります。
離婚と不動産の財産分与で確認すべきチェックリスト
離婚時に自宅をどうするか決める前に、次の項目を確認しておきましょう。
- 自宅の現在の名義は誰か
- 土地と建物の名義は同じか
- 住宅ローンの債務者は誰か
- 連帯保証人や連帯債務者はいるか
- ローン残債はいくらか
- 自宅の現在の時価はいくらか
- 購入時の売買契約書はあるか
- 取得費を証明できる資料はあるか
- 建物の減価償却を考慮すると取得費はいくらか
- 売却した場合、譲渡所得が出るか
- 3,000万円特別控除を使える可能性があるか
- 離婚前に名義変更していないか
- 財産分与契約書や離婚協議書に内容を明記するか
- 固定資産税や修繕費の負担をどうするか
- 将来売却する場合の取り決めをしているか
離婚時の不動産問題は、感情的な対立が大きくなりやすい分野です。
しかし、税金やローンの整理を後回しにすると、離婚後に大きな負担が残ることがあります。
彦根市で離婚による不動産売却・財産分与に悩んだら
離婚による不動産の財産分与では、法律・税金・住宅ローン・不動産価格を総合的に考える必要があります。
特に、次のようなお悩みがある方は早めの相談が大切です。
- 離婚後、どちらが家に住むか決まっていない
- 自宅を売るべきか、相手に渡すべきか迷っている
- 住宅ローンが残っていて売却できるか不安
- 名義変更を先にしてよいのか分からない
- 財産分与で税金がかかるか知りたい
- 3,000万円特別控除を使えるか確認したい
- 共有名義の家をどう整理すべきか悩んでいる
- 彦根市内の自宅の現在価格を知りたい
トラストエージェントは、彦根市を中心に地域密着で不動産売却・相続・空き家・離婚に伴う不動産整理の相談を承っています。
「複雑な相続も、不動産の売却も。信頼できる専門家が一貫してサポートします。」
離婚による不動産売却では、単に高く売るだけでなく、財産分与や住宅ローン、今後の生活設計を踏まえた進め方が重要です。
まとめ|離婚時の自宅名義変更は「順番」と「税金」に注意
離婚に伴って自宅を財産分与する場合、分与した側に譲渡所得税がかかる可能性があります。
これは、財産分与で不動産を相手に渡した場合でも、税金の計算上は時価で譲渡したものとして扱われるためです。
ただし、自宅がマイホームに該当し、一定の要件を満たせば、3,000万円特別控除を使える可能性があります。
その際に重要なのが、離婚後に財産分与として名義変更することです。
離婚前に名義変更してしまうと、夫婦間の贈与と見られ、贈与税が発生するリスクがあります。
婚姻期間20年以上の夫婦であれば贈与税の配偶者控除を使える場合もありますが、どの方法が最適かは状況によって異なります。
離婚時の不動産整理では、次の順番で確認しましょう。
- 自宅の時価を確認する
- 住宅ローン残債を確認する
- 取得費や購入時資料を確認する
- 譲渡所得税の有無を確認する
- 3,000万円特別控除の適用可否を確認する
- 離婚後に財産分与・名義変更を行う流れを検討する
- 売却するか、どちらかが住み続けるかを決める
不動産の名義変更は、一度進めると簡単にやり直せないことがあります。
離婚による自宅の財産分与や売却でお悩みの方は、早い段階で専門家に相談し、税金と不動産の両面から整理しておきましょう。
トラストエージェント
所在地:〒522-0066 滋賀県彦根市栄町二丁目6番65号
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監修者情報
- 商号
- 株式会社 トラストエージェント
- 代表
- 代表取締役 臼井 大典📞0749-26-2103
トラストエージェントは、滋賀県彦根市にある不動産会社です。地域に根ざした豊富な実績を活かし、さまざまな案件に対応いたします。ここでは、そんな当社の会社概要を紹介します。当社へのアクセス情報はこちらからご確認ください。

