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円滑に遺産分割を行うための 「代償分割」とは何か
はじめに
「親から相続した財産。家族のために遺してくれた大切な財産だからこそ、できるだけ揉めずに分けたい…。」
これは、誰しもが望む気持ちではないでしょうか。
しかし実際には、**相続トラブルの約7割が「遺産分割」**をきっかけに発生していると言われています。
今回は、相続の際に知っておくべき「3つの遺産分割方法」と、特に近年注目される「代償分割」について、彦根市密着の不動産相続サポートを行うトラストエージェントが分かりやすく解説します。
そもそも「遺産分割」とは?
遺産分割とは、亡くなった方(被相続人)が残した財産を、相続人同士で分け合うことです。
相続人全員の合意が必要で、内容によっては税金や手続き面で大きく差が出ることもあるため、正しい知識と事前準備が重要になります。
遺産分割の3つの方法とは?
相続財産の分け方には、主に次の3つの方法があります。
1. 現物分割(げんぶつぶんかつ)
相続財産をそのまま、現物ごとに分け合う方法です。
例えば…
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自宅の不動産は「長男」
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預貯金は「次男」
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株式・有価証券は「三男」
というように、財産そのものを分配する方法です。
分かりやすくシンプルですが、以下のようなリスクがあります。
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財産価値に偏りが出やすい
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例えば「不動産」と「現金」では価値や将来性が大きく異なるため、不公平感が生まれることもあります。
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2. 換価分割(かんかぶんかつ)
相続財産を一度売却して現金化し、その現金を分け合う方法です。
例えば、不動産や有価証券を売却して得たお金を相続人同士で均等に分けるといったイメージです。
公平性は高いものの、次のような注意点があります。
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手数料や税金で財産が減る可能性
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不動産を売却する場合、仲介手数料や譲渡所得税が発生。
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その分、相続人が受け取る金額が減ることも。
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先代からの「形ある財産」が失われる
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家族の思い出が詰まった実家や土地などが残らない。
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3. 代償分割(だいしょうぶんかつ)
今回特に注目していただきたい方法が「代償分割」です。
例えば…
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不動産を「長男」が相続
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代わりに長男が「次男・三男」にお金を支払う
このように、特定の相続人が財産を多く受け取り、他の相続人には「代償金」を支払うことでバランスを取る方法です。
代償分割のメリット
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不動産を手放さずに分割できる
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実家や思い入れのある土地を残したい場合に有効。
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公平性を確保しやすい
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財産価値の偏りを金銭で調整できる。
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分割・共有を避けられる
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不動産の共有名義によるトラブルを防ぐ。
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代償分割の注意点
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代償金を用意できるかがカギ
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財産を多く受け取る相続人に、十分な資金力や調達手段(ローン利用など)がなければ成立しない。
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評価額の算出が難しいことも
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不動産や事業資産など、適正な評価が求められる。
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代償分割が向いているケースとは?
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不動産を特定の相続人に引き継ぎたい場合
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たとえば「実家を長男に継がせたい」「事業用不動産を後継者に残したい」など。
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財産の大半が不動産で現金が少ない場合
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換価分割すると大きな損失が出るケースを回避できる。
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彦根市やその近郊では、不動産資産中心の相続が非常に多く、この「代償分割」がよく検討されています。
監修者情報
- 代表取締役
- 臼井 大典
トラストエージェントは、滋賀県彦根市にある不動産会社です。地域に根ざした豊富な実績を活かし、さまざまな案件に対応いたします。ここでは、そんな当社の会社概要を紹介します。当社へのアクセス情報はこちらからご確認ください。